「竹内栖鳳-京都画壇の画家たち」展やっと再開出来ます!!

2012年10月23日

猫のしっぽ カエルの手  和紙の里へ~福井県~

山と海に囲まれた自然の恵み豊かな地 福井県高浜町。青く澄んだ水に誘われて海水浴シーズンまっさかり。小さな入り江に白い砂浜、穏やかな波が打ち寄せるのどなかビーチ。京都大原からやって来たベニシアさんは実は海が大好き。幼かった夏の日を思い出す海辺。

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一歩入れば細い路地。初めての場所に来たらまずは散歩。不思議な事にベニシアさんの行く所 必ずお地蔵さんがある。手作りのまいかけと供えられた花にお地蔵さんが笑っている。

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今回ベニシアさんが福井県を訪れたのは30年前京都で出合った友人を訪ねる為。越前和紙で知られるこの地でアーティストとして活動している女性に会いに来た。和紙を使った作品で創作しているキム・ミョンヒさん。京都に住んでいた12年前 人づてにこの古民家にであったミョンヒさん、集落で一番古いというこの家に一目ぼれしたのだと言う。

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古民家のあちこちにミョンヒさんの作品がさりげなく置かれている。キャンドルライトの様な和紙のランプ。

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「此の和紙は越前和紙で、絵は私が描いたのですけど、浄瑠璃時の住職が字を書いてくれました。浄瑠璃寺で展覧会をした時のランプです。国宝の9体の仏像の前に108のランプを置いて展示しました。」

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和紙の持つ質感に魅せられ様々な作品を作って来たミョンヒさん、韓国 ソウル育ち、アメリカ人の夫と結婚後来日、国籍や文化の枠に捕らわれず、自由な創作活動を続けて来た。石膏で取った形に和紙をあてて作るピースマスクはミョンヒさんライフワーク。世界中で2000人以上のマスクを作って来たという。皆 穏やかな表情、人種や性別、年齢も超えて全ての人が平和に暮らす事が出来る様に そんな願いが込められている。

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「皆違うのですが人類を感じるでしょ。人って心の中では平穏て思っていると思うのね。そうすると今色々な外交的にも政治的な意味でも問題はあるのですけど、それぞれの心の中では平和をもとめている。」

ミョンヒさんの作品のテーマは平和を願う気持ち。

和紙に書いたデッサンを見せて貰う。インスピレーションでデッサンするのは作品作りの準備として心をほぐすため、何かの為に描くのではなく本能の儘に色をかさねる。「言葉がそんなに上手でもないので、その中で表現する方法をみつけたのがこの絵かもしれない。」

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「それに貴方も大原に住んでいて、自然の中に住んでいるじゃないですか。私もここにいて感じる事は自然の中にいると何か聞こえる、香りもするじゃないですか。感覚的に目覚める所が目覚めて何か絵を描いたり、文章を書いたり・・・それが出来ればいいんじゃないかと思います。」

自然の中で生かされていると感ずる暮らし。ミョンヒさん曰くこの村の魅力はご近所さんとの楽しい毎日。畑から獲れたばかりの夏野菜をもってお裾別けに来てくれた。今が食べごろのトマトやマクワウリなど美味しい差し入れが届く毎日。外からやって来たミョンヒさんにとっては皆の優しさが何よりも嬉しい。マクワウリをいただく。米谷さんはミョンヒさんに此の古民家を紹介した人。のんびりと過ごす。この時間が何よりの贈り物。

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Venetia's Essay  おだやかな心

空にはふんわりと雲が浮かび 小さな入り江では
きらめく砂浜に青い波が優しく打ち寄せ
まるで天国のような午後の時間でした。
赤く染まった空に夕暮れがせまり
ヒグラシの鳴き声が辺りに響き渡ります
私の心にも穏やかな気持ちが広がります
長年の人生で気がついたのは
星のひとつひとつ 地球上のひとりひとりに
美しさが宿っているということです。
それは時間を越えたシンプルなもの
平和の種は常に皆の内面にあるのです
心の奥底の平和を感じられたら雲った表情も
晴れやかにな 誰もが輝き始めるでしょう。

「地球上のみならず すべれの人の心に
いっか平和が実現することを私は願う」
プレム・ラワット

今回のテーマにとても感動しました。全ての人に穏やかで平和な毎日が訪れれば良いですね。毎日色々な出来事で心の平穏さを失いますが。何時も心に要を持って揺れ動かない心を持てたら良いなと思います。


翌日 福井県の中央部へ向かったベニシアさん。此のあたりは全国で有数の和紙の産地。越前和紙は1500年の長い歴史と最高の品質を誇っている。元々 越前で和紙作りが盛んになった理由は清らかな山の水が豊富にあったから。町中を流れる清流は人々に豊かな恵みをもたらしている。冷たく綺麗な水が良質な紙には欠かせない。

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和紙の里 越前では今も数件の工房が軒を連ね、手漉き和紙を作っている。色や模様をつけた和紙を使ってさまざまな物が作られている。中でも評判なのが団扇。竹の骨組みに紙を貼り一つ一つ手作業で仕上げてゆく。人が作るものだから紙にも団扇にもそれぞれに異なる表情がうまれる。

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涼しげな模様は暑い夏に良く似合う。団扇であおぐ風は優しい。心地よい和紙のある暮らし。

ベニシアさんが訪ねたのはとある表具屋さん 珍しい物を作っていると聞いた。「和紙にカーペットみたいなものを作っていると聞いたのですが、見てもいいですか?」「油団と言います。」和紙のカーペット?牧野友美さんの案内で工房へ。油団は十枚以上の和紙を貼り重ねて作る夏の引き物。熱伝導率の強い油団は熱を溜めこまない為、少しひんやりする。油団に使う和紙を見せてもらう。お客さんから引き取った年代物の油団もある。古くなる程美しくなる、汚れにも強くなる油団。大切に残して行きたいと牧野さんは考えている。

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福井県では江戸時代から盛んだったという油団作り。50年前までは10件ほどが作っていたと言う、だが今では工房もほとんどはくなった。でもこの辺りでは今でも夏になると年代物の油団を座敷にひく家が多いという。油団に使う和紙はパルプのはいっていないこうぞ100%のもの。丈夫で長持ちするのが特徴。貼り合わせるのに使うのは掛け軸の修復に使う秘伝の糊、此の糊は粘着力が強すぎず、油団が硬くならない。大きな物はまいて保存するのである程度の柔らかさを保たないと割れてしまうと言う。刷毛ではたくのは紙に細かな穴をあけ、繊維を絡ませる為、粘着の弱い糊で貼る為の工夫だ。貼り終わったら乾燥する迄一日待ってまた貼る、これの繰り返し、14枚かさね合わせたらその上に熱したえごまの油を塗る。油を塗ったら屋根に広げて天日干しにする。今、作っているのは小さめの二畳サイズ。最近はこれ位の大きさが人気と言う。糞が落ちてこない様に鳥よけの布をぶら下げてまる一日干す。天日干しが終わったら最後の仕上げ、なんと 木綿豆腐を布巾で潰す様にこすりつけ、その上からからぶきでみがく。初めて買うお客さんから手入れの相談をアドバイスをすることもしばしば、大事にしてくれる気持ちが嬉しい。

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工房の隣の自宅に案内されたベニシアさん。絹糸で織りあげられた夏障子、涼しくて美しい。この地方独特のしつらえに感動したベニシアさん。

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初めて訪れたのにすっかり馴染んでしまったベニシアさん。子供時代にかえった様な気分。和紙と出合った旅、これがベニシアさんの夏休みだった。

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                 猫のしっぽ カエルの手  引用




















crystaltakara at 17:53│Comments(0)TrackBack(0)

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