2012年12月
2012年12月24日
カレンジュラ コーヒークリームの寄せ植え
Merry Christmas
皆様にとりまして幸せなクリスマスとなります様に
お祈りいたします。
昨日はカレンジュラ コーヒークリームの寄せ植えを制作しました。
カレンジュラ コーヒークリームを向かって左側の植え込み
次にエリカとビオラ 次に切ればハボタンとビオラ
次にジュリアン ブルーベリーパレットとラミウム
を植え込みました。
シックな色合いの寄せ植えとなりました。
一緒に白い花の咲くヒヤシンスを買ってきました。
花の咲くのが楽しみです。
クリスマスが終わると今度はお正月の準備に忙しくなりますね。
底冷えのする毎日です、風邪などひかない様にお体を大切に
なさって下さいね。
2012年12月19日
地球で一番ペットが幸せな街
地球イチバン 地球で一番ペットが幸せな街と言う番組でドイツ ベルリンのペットの現状が紹介されていました。ペット保護の素晴らしさに感動しました。
ベルリンの中心部。ペットと人間が幸せに暮らせる秘訣を知りたいと街に出てみました、早速 見つけました。犬がリード無しでお散歩しています。
「人ごみではリードを付ける義務があるけど、躾が出来ていれば問題ない、飼い主の判断にまかされているんだ。」日本ではけして見られない光景ですよね。ベルリン市民の足となっている市街電車 Sバーン、駅に来てみるとホームにもワンちゃんが。ベルリンでは電車やバスに犬と一緒に乗るのは当たり前。犬も子供料金で乗れるのです。ベルリンの犬は人が周りにいても吠えたり、噛みついたり、まとわりついたりする事はありません。
さて再び街中へ。おや柴犬?実はドイツでは柴犬が大人気。犬を連れたままお店の中へはいっちゃいました。犬と一緒にショッピングなんていうのもベルリンスタイル。しかしどのお店でも入れる訳ではありません。食品が置いてあるスーパーマーケットやお肉屋さん、パン屋さんなどはワンちゃんお断り。でもそんな時は待っていられる様に犬を繋ぐ場所が、犬用パーキングスペース。飼い犬がお買い物をしている間はここでじっと待つ。良く躾けられていますね、これがベルリンなんです。
実はドイツでは飼い主たるもの犬をきちんと躾けるのは当然の義務、ベルリンには躾を学ぶ学校が50以上もあります。飼い主は自分の愛犬にあった学校を選んで通わせます。そんな犬の学校の一つを訪ねてみました。こちらは飼い主が犬と一緒に参加する学校。おやこちらの飼い主さんちょっと苦労しているみたいですね。そんな時 是非覚えておいて欲しいポイントは上手に犬を褒める事、褒め方をこと細かに指導します。動物行動学の研究によれば犬のしつけには褒めるのが一番、叩いたり、叱ったりするのはもってのほかなんだそうです。「此の学校では飼い主が犬に対してどう向き合えば良いのかを訓練します。ですから「犬の学校」というより「飼い主の学校」かもしれません。」
他にも犬を預かる保育園の様な所もあります。此の人は先生のティーマンさん。朝 先生は犬を迎えに家を回ります。此の日は12匹の犬を車に乗せて躾を教えるある場所に向かいました。やって来たのはベルリン郊外にある森。先生の合図で12匹の犬は一斉に森の中に、森の中を仲良くお散歩。でも不思議じゃありませんか、日本だったら知らない犬同士 吠えたり、喧嘩したり、ここではそれが無いんです。他の犬がいても吠えない様に躾をするのです。「犬は社会性のある動物です。もともと群れを作って行動する動物ですから、何時もは一匹づつ暮らしている犬をこうして集団で訓練すると他の犬と仲良く出来る様になるのです。」
とはいっても街中で歩かせる為にはさらなる躾が必要です。郊外の道路に集まったワンちゃん達、飼い主と一緒にお散歩。でも街では知らない人や物にしょっちゅう出会いますよね、そこで自転車や子供を走らせ犬が驚かない様に訓練します。おっとちょっと振り向きましたが吠えたりせずにやり過ごしました。次はバタバタ走る子供。お見事、落ち着き払っています。こうした躾を受けて初めて安心して街中デビューが出来るのです。
躾が身についた犬にはリフレッシュも、やって来たのはベルリンにあるヨーロッパ最大のドッグラン。犬を自由に遊ばせる広場です。広場といっても此処は森の一部がドッグランになっています。広さ800ヘクタール、東京の上野公園が15個も入る広さです。これが犬の為に用意されているのです。自然の中でのびのび遊ぶことで都会の犬もストレス発散出来るのですね。「よく躾 よく遊ばせ」そこには人間の子育てにも通じる深い哲学がありました。
広い森の中でリード無しで楽しそうに遊んでいる様子、リード無しで街中を散歩している様子、電車にキャリーバッグに入れなくても乗せられる様子、どれも羨ましくなってしまいます。でもこれらの事柄が出来るのは飼い主がちゃんと躾をしているからこそ得られる権利なのですね。我が家の宝もワンちゃんの為の幼稚園に通わせましたが、ベルリンのワンちゃん達とくらべるとまだまだです。飼い主が躾をきちっとし、犬にもっと自由が与えられるそんな日本になると良いなと思いました。ベルリンの森のドッグランはとても魅力的です。日本では電車やバスに乗る時料金はかかりません。ドイツの様に子供料金をとると良いと思います、荷物扱いというより生命あるものとして犬を扱う、そんな風になったら良いですね。
犬のお散歩にお出かけのベルリンこ達、でもお気付きですか。日本で犬の散歩といえば欠かせないある物を持っていません。そう犬の糞を始末する袋。まさか其の儘ほったらかしにするのではと思いきや、凄く便利な物があるんです。街中に立つオレンジ色のポストみたいな物、中には備え付けの紙袋が。ウンチポストでした。このポストはベルリンのあちこちに設置されていて無料で利用出来る仕組みです。
ドイツでは人と犬が幸せに暮らせる様にと様々なルールがあります。一部をご紹介しましょう。まずは犬税、例えばベルリンでは月10ユーロ(約1000円)を払わなければなりません。しかも2匹目を飼うときは税金の金額も上がってゆきます。ですからなんとなく可愛いからという覚悟のない人にはご遠慮して貰うシステムになっています。
犬が幸せに暮らす街ベルリン。ここにペットの守護神と言われる人が居るというのですが。此方のエレガントな女性 マリア・カシューバントさん 獣医局の担当官 犬の行動原理を学んだ方です。獣医局は住民から寄せられた通報や苦情をもとに虐待の疑いのある動物を保護する機関です。そこに警察官が訪ねれ来ました。腰にはピストル、これから一緒にどこかに出かけるみたいです。警察官が同行するのは飼い主が抵抗したり暴れたりした場合に備えての事。今回の通報は犬がマンションの階段でおしっこをしているのを見たと言う物。飼い主が犬を外に出さず、散歩もさせていない疑いがあります。
渋る飼い主に強く言って犬を外に出して貰いました。すると飼い主は早朝に出したと言いますが、犬のおしっこは会話の間も止まりません。「12時間は外に出していませんね。」「知り合いが昨日の朝に散歩に連れて行って、その後俺が二回言ったよ」暫く外を歩かせて様子を見せる事にしましたが、「ほらまたしていますよ。ずっと外に出していないでしょ」次に担当官は犬のお腹を触って健康状態をチェック。「ちょっと細すぎますね。」「初めからその体重だったよ。」でもあばらが浮き出ているのが気になります。十分に食べさせていないのかも知れない。「爪も長いですよ」「切ってもらったばかりだよ。」「十分走り回ってないから長いんですよ。」「通報があったので対処しなければなりません。」「そんなのありえない。」此の飼い主は適切な運動をさせていない 担当官はそう判断しました。「階段でおしっこしているのは此の数日の事ではないでしょ。最初に通報があったのは一か月前なんですよ。ちゃんと外に出さなくてはいけません。」「分かったよ。」犬を医者にみせ、もっと運動させるよう強く指示を出しました。今回は注意に留めましたが、三か月後にもう一度チェックします。「あの犬はもっと走り回る必要があります。ああいう犬を十分走らせないのは殴るより酷い虐待です。場合によってはもっと外に出すように命令を出します。従わなければ罰金か犬を取り上げます。」飼い主の都合で不幸な動物が生まれるのを許さない。殴る、蹴るといった暴行はもちろん、散歩させない、十分に餌を与えないといった事も虐待とみなし、飼い主の責任を問います。
「日本ではペットを飼う時には厳しい規則が無いので飼ってお世話が出来なくなって手放してしまった犬が殺処分されていると言う事実があります。」 「それは恐ろしい事ですね。ドイツでは合理的な理由が無い限り動物の安楽死は禁止されています。飼い主の手に負えないなら社会が動物を守ります。飼い主の都合で動物が犠牲になるのは許されません。犬は人間にとって大切なパートナーなのですから。」
素晴らしい考え方ですね。日本では年間20万匹以上の犬や猫が殺処分をされています。ベルリンの様なシステムが構築されて、動物がその様な辛い運命を辿らなくても済む様になる事を願います。
動物は社会のパートナー、その考えがドイツで芽生えたのはおよそ200年前のことでした。ドイツ 動物愛護の父と呼ばれるアルバート・クナップ牧師。「動物はたんなる人間の所有物ではない。人間と同じで痛みを感じる存在である」と牧師は説きました。そして捨てられたり、虐待された動物を保護する施設を作ります。それはドイツ各地に広がって行きました。戦争中も人間の食糧とは別に動物の為に餌が配給されました。動物は社会に欠かせない一員だ。そんな考えたが根ずき1974年には条例で犬の保護を細かくさだめました。そして2002年には憲法にも動物保護が書き込まれました。「国は来たるべき世代に対する責任を果たす為のもの・・・自然的生活基盤及び動物を保護する」ドイツ連邦共和国基本法第20a条。国の果たすべき大事な責務とされたのです。
ベルリンの犬達は実に深い保護を受けていますね。犬税を支払う 凄く合理的な考えです、日本でも此の様な保護が受けられるのでしたら犬税を払いたいと思います。
と言う流れを受けて今ドイツではびっくりな動きが始まっています。颯爽と車から降りて来たのはアニア・ボルフさん。ステーションワゴンの後ろには二匹の愛犬が。アニアさんが愛犬と向かったのはアニアさんが働いている会社。犬と一緒に会社に出勤です。会社に着いたらまず口輪、ちょっと窮屈ですがオフィスでのエチケット。ドイツでは今「犬は同僚」と言うキャンペーンが盛り上がっています。家で留守番させるくらいなら犬と一緒に働こうという動きなんです。でも社長、会社に犬を連れてくるなんてよく許しましたね。「全然問題ありませんよ、むしろ喜んでいるくらいです。此のビルの他の会社でも犬を連れてくる人はいますよ。」アニアさんの職場は工業デザインのコンサルタント会社、一日中パソコンとのにらめっこ、肩のこる仕事です。あら社長さん何をするのです。ドッグフードをばら撒いて、宝探しゲーム。社内の空気が一気に和みます。これにはアニアさんの同僚もほっと一息。「犬がいることで職場の雰囲気が良くなりました。リラックス出来るので発想の転換にのなって助かっています。」
お昼休み、社長とアニアさんが連れだってレストランへ。もちろん二匹の犬も一緒。当然ですがレストランも犬はフリーパス、二匹の席はこちら。此処で食事が終わるのをジート待ちます。そんな愛犬を話のたねに食事が盛り上がる事もよくあるとか。「犬のいる生活はとても素晴らしいと思います。愛らしいパートナーである事はもちろんですけど、犬がいるお蔭でいろんな人との繋がりが出来るんです。」動物が保護される様になって200年、社会の一員として認められる様になった犬は人と人を繋ぐ役割を果たしています。
私もそうですね、宝と散歩をしていると。今までお話もしていなかった犬を散歩しているご近所の方とお話しする様になったり。通りすがりの方とお話しをする様になりました。宝のお蔭で暖かい人との触れ合いを楽しんでいます。
ペットが社会の一員として生きる街ベルリン。しかしそんなベルリンにも幸せに生きられない犬はいます。こちらは皮膚病にかかってしまった犬。飼い主は病院に連れて行く事もせず、病気が全身に広がってしまったのです。ドイツにも責任感の薄い飼い主はいます。酷いめにあっているペットを放っておけない。その為に動物を保護する施設が至るところにあります。動物の家、ティアハイム。ここは1901年創立のティアハイム・ベルリンです。ヨーロッパ最大規模の施設です。広さは16ヘクタールの敷地に犬だけではなく猫、鳥、爬虫類など様々なペットが保護されています。ご覧の様にたっぷりしたスペースが与えられしかも個室、床暖房までついているそうです。病気の犬は常勤の獣医の治療を受け、それぞれにあった薬が与えられます。人に噛みついたり、懐かないなど行動に問題がある犬は専門のトレーナーが付ききりで躾直します。病気や怪我のリハビリには専用のマシーンも。スタッフの多くがボランティア。年間5億円以上かかる運営費のほとんどは市民や企業からんの寄付で運営されています。ティアハイムにはもう一つ大切な役割が、治療を終え元気になったペットを新しい飼い主に引き合わせる事です。犬の年齢、種類、ティアハイムに来る事になった経緯が履歴書に書かれています。マーフィーという此の犬は6歳「自分勝手、ルールを学ぶ必要あり」と欠点も正直に書かれています。訪れた人はこの履歴書を参考に自分にあった犬を探します。
素晴らしい施設ですね。又、けして殺処分する事なく命を全うするまで保護を続けると言う事に感銘を覚えます。日本にもティアハイムの様な施設が出来たら素晴らしいと思います。
ティアハイムから引き取られたペットはその後、人生をかえる事が出来たのか。三か月前犬を引き取ったというカップルの家を訪ねました。名前はカーヤ(12才)、飼い主に捨てられてティアハイムで保護された年老いた犬です。音楽学校に通うヨーナスさんとカロリーネさん。犬が大好きなカロリーネさんはある日ティアハイムのホームページで偶然カーヤの写真を見つけました。カーヤは12才、高齢だったので引き取っても良いかどうかヨーナスさんに相談しました。「歳とった犬は引き取り手が少ないと聞いていたのでなんとかしたいと思って相談しました。」「ティアハイムで最後を迎えるなんてありえない、そう思って賛成しました。」ところがカーヤは重い病気を患っていました。「カーヤは乳がんだったんです。手術にはすごくお金がかかります、それが嫌で前の飼い主は捨てたんだと思います。」「僕達もそんなお金は持ってなけど、それで捨てるなんて考えられない。引き取りたいと言ったら、ティアハイムが費用を負担してくれました。手術は成功して無事に治りました。」「病気も高齢である事も分かった上で引き取ったんです。残された時間を出来るだけ楽しく過ごせる様にしてあげたい。」そんな二人が見守る中カーヤは命の危険のある手術を見事に乗り越えました。「カーヤは私達に特別な物をもたらしてくれたと思います。私達の生活にたくさんの愛情を運んで来てくれました。」授業で忙しい二人には若くて、元気な犬は手にあまる、そう考えた事がカーヤを選んだ理由でした。供に生きるペットは年齢や血統で選ぶのではない。自分達のライフスタイルにあった相手を選ぶ事で、犬も人間も幸せになる。此の街はそう教えています。
かって日本にも犬と人間の築いた絆の物語がありました。中犬ハチ公。亡き主人を迎えに毎日駅にやってくる健気な姿は人々の心を揺さぶりました。駅員さんや地域の人々にたいそう可愛がられたハチ、当時は贅沢品っだった牛肉をハチの為に用意した人までいたそうです。今、日本で殺処分される犬や猫は年間20万匹以上。ペットと人間が支え合いながら供に生きる、そんな社会を築くヒントがドイツにはありました。
200年もの間に完成した動物愛護精神、日本ではまだまだ先の話の様ですが。ドイツの様に飼い主がペットに対する義務を果たして行けば、犬にもっと自由が与えられますし、殺処分などという恐ろしい事態から守る事が出来ると思います、殺処分0の日を目指して・・・
地球イチバン 引用
ベルリンの中心部。ペットと人間が幸せに暮らせる秘訣を知りたいと街に出てみました、早速 見つけました。犬がリード無しでお散歩しています。
「人ごみではリードを付ける義務があるけど、躾が出来ていれば問題ない、飼い主の判断にまかされているんだ。」日本ではけして見られない光景ですよね。ベルリン市民の足となっている市街電車 Sバーン、駅に来てみるとホームにもワンちゃんが。ベルリンでは電車やバスに犬と一緒に乗るのは当たり前。犬も子供料金で乗れるのです。ベルリンの犬は人が周りにいても吠えたり、噛みついたり、まとわりついたりする事はありません。
さて再び街中へ。おや柴犬?実はドイツでは柴犬が大人気。犬を連れたままお店の中へはいっちゃいました。犬と一緒にショッピングなんていうのもベルリンスタイル。しかしどのお店でも入れる訳ではありません。食品が置いてあるスーパーマーケットやお肉屋さん、パン屋さんなどはワンちゃんお断り。でもそんな時は待っていられる様に犬を繋ぐ場所が、犬用パーキングスペース。飼い犬がお買い物をしている間はここでじっと待つ。良く躾けられていますね、これがベルリンなんです。
実はドイツでは飼い主たるもの犬をきちんと躾けるのは当然の義務、ベルリンには躾を学ぶ学校が50以上もあります。飼い主は自分の愛犬にあった学校を選んで通わせます。そんな犬の学校の一つを訪ねてみました。こちらは飼い主が犬と一緒に参加する学校。おやこちらの飼い主さんちょっと苦労しているみたいですね。そんな時 是非覚えておいて欲しいポイントは上手に犬を褒める事、褒め方をこと細かに指導します。動物行動学の研究によれば犬のしつけには褒めるのが一番、叩いたり、叱ったりするのはもってのほかなんだそうです。「此の学校では飼い主が犬に対してどう向き合えば良いのかを訓練します。ですから「犬の学校」というより「飼い主の学校」かもしれません。」
他にも犬を預かる保育園の様な所もあります。此の人は先生のティーマンさん。朝 先生は犬を迎えに家を回ります。此の日は12匹の犬を車に乗せて躾を教えるある場所に向かいました。やって来たのはベルリン郊外にある森。先生の合図で12匹の犬は一斉に森の中に、森の中を仲良くお散歩。でも不思議じゃありませんか、日本だったら知らない犬同士 吠えたり、喧嘩したり、ここではそれが無いんです。他の犬がいても吠えない様に躾をするのです。「犬は社会性のある動物です。もともと群れを作って行動する動物ですから、何時もは一匹づつ暮らしている犬をこうして集団で訓練すると他の犬と仲良く出来る様になるのです。」
とはいっても街中で歩かせる為にはさらなる躾が必要です。郊外の道路に集まったワンちゃん達、飼い主と一緒にお散歩。でも街では知らない人や物にしょっちゅう出会いますよね、そこで自転車や子供を走らせ犬が驚かない様に訓練します。おっとちょっと振り向きましたが吠えたりせずにやり過ごしました。次はバタバタ走る子供。お見事、落ち着き払っています。こうした躾を受けて初めて安心して街中デビューが出来るのです。
躾が身についた犬にはリフレッシュも、やって来たのはベルリンにあるヨーロッパ最大のドッグラン。犬を自由に遊ばせる広場です。広場といっても此処は森の一部がドッグランになっています。広さ800ヘクタール、東京の上野公園が15個も入る広さです。これが犬の為に用意されているのです。自然の中でのびのび遊ぶことで都会の犬もストレス発散出来るのですね。「よく躾 よく遊ばせ」そこには人間の子育てにも通じる深い哲学がありました。
広い森の中でリード無しで楽しそうに遊んでいる様子、リード無しで街中を散歩している様子、電車にキャリーバッグに入れなくても乗せられる様子、どれも羨ましくなってしまいます。でもこれらの事柄が出来るのは飼い主がちゃんと躾をしているからこそ得られる権利なのですね。我が家の宝もワンちゃんの為の幼稚園に通わせましたが、ベルリンのワンちゃん達とくらべるとまだまだです。飼い主が躾をきちっとし、犬にもっと自由が与えられるそんな日本になると良いなと思いました。ベルリンの森のドッグランはとても魅力的です。日本では電車やバスに乗る時料金はかかりません。ドイツの様に子供料金をとると良いと思います、荷物扱いというより生命あるものとして犬を扱う、そんな風になったら良いですね。
犬のお散歩にお出かけのベルリンこ達、でもお気付きですか。日本で犬の散歩といえば欠かせないある物を持っていません。そう犬の糞を始末する袋。まさか其の儘ほったらかしにするのではと思いきや、凄く便利な物があるんです。街中に立つオレンジ色のポストみたいな物、中には備え付けの紙袋が。ウンチポストでした。このポストはベルリンのあちこちに設置されていて無料で利用出来る仕組みです。
ドイツでは人と犬が幸せに暮らせる様にと様々なルールがあります。一部をご紹介しましょう。まずは犬税、例えばベルリンでは月10ユーロ(約1000円)を払わなければなりません。しかも2匹目を飼うときは税金の金額も上がってゆきます。ですからなんとなく可愛いからという覚悟のない人にはご遠慮して貰うシステムになっています。
犬が幸せに暮らす街ベルリン。ここにペットの守護神と言われる人が居るというのですが。此方のエレガントな女性 マリア・カシューバントさん 獣医局の担当官 犬の行動原理を学んだ方です。獣医局は住民から寄せられた通報や苦情をもとに虐待の疑いのある動物を保護する機関です。そこに警察官が訪ねれ来ました。腰にはピストル、これから一緒にどこかに出かけるみたいです。警察官が同行するのは飼い主が抵抗したり暴れたりした場合に備えての事。今回の通報は犬がマンションの階段でおしっこをしているのを見たと言う物。飼い主が犬を外に出さず、散歩もさせていない疑いがあります。
渋る飼い主に強く言って犬を外に出して貰いました。すると飼い主は早朝に出したと言いますが、犬のおしっこは会話の間も止まりません。「12時間は外に出していませんね。」「知り合いが昨日の朝に散歩に連れて行って、その後俺が二回言ったよ」暫く外を歩かせて様子を見せる事にしましたが、「ほらまたしていますよ。ずっと外に出していないでしょ」次に担当官は犬のお腹を触って健康状態をチェック。「ちょっと細すぎますね。」「初めからその体重だったよ。」でもあばらが浮き出ているのが気になります。十分に食べさせていないのかも知れない。「爪も長いですよ」「切ってもらったばかりだよ。」「十分走り回ってないから長いんですよ。」「通報があったので対処しなければなりません。」「そんなのありえない。」此の飼い主は適切な運動をさせていない 担当官はそう判断しました。「階段でおしっこしているのは此の数日の事ではないでしょ。最初に通報があったのは一か月前なんですよ。ちゃんと外に出さなくてはいけません。」「分かったよ。」犬を医者にみせ、もっと運動させるよう強く指示を出しました。今回は注意に留めましたが、三か月後にもう一度チェックします。「あの犬はもっと走り回る必要があります。ああいう犬を十分走らせないのは殴るより酷い虐待です。場合によってはもっと外に出すように命令を出します。従わなければ罰金か犬を取り上げます。」飼い主の都合で不幸な動物が生まれるのを許さない。殴る、蹴るといった暴行はもちろん、散歩させない、十分に餌を与えないといった事も虐待とみなし、飼い主の責任を問います。
「日本ではペットを飼う時には厳しい規則が無いので飼ってお世話が出来なくなって手放してしまった犬が殺処分されていると言う事実があります。」 「それは恐ろしい事ですね。ドイツでは合理的な理由が無い限り動物の安楽死は禁止されています。飼い主の手に負えないなら社会が動物を守ります。飼い主の都合で動物が犠牲になるのは許されません。犬は人間にとって大切なパートナーなのですから。」
素晴らしい考え方ですね。日本では年間20万匹以上の犬や猫が殺処分をされています。ベルリンの様なシステムが構築されて、動物がその様な辛い運命を辿らなくても済む様になる事を願います。
動物は社会のパートナー、その考えがドイツで芽生えたのはおよそ200年前のことでした。ドイツ 動物愛護の父と呼ばれるアルバート・クナップ牧師。「動物はたんなる人間の所有物ではない。人間と同じで痛みを感じる存在である」と牧師は説きました。そして捨てられたり、虐待された動物を保護する施設を作ります。それはドイツ各地に広がって行きました。戦争中も人間の食糧とは別に動物の為に餌が配給されました。動物は社会に欠かせない一員だ。そんな考えたが根ずき1974年には条例で犬の保護を細かくさだめました。そして2002年には憲法にも動物保護が書き込まれました。「国は来たるべき世代に対する責任を果たす為のもの・・・自然的生活基盤及び動物を保護する」ドイツ連邦共和国基本法第20a条。国の果たすべき大事な責務とされたのです。
ベルリンの犬達は実に深い保護を受けていますね。犬税を支払う 凄く合理的な考えです、日本でも此の様な保護が受けられるのでしたら犬税を払いたいと思います。
と言う流れを受けて今ドイツではびっくりな動きが始まっています。颯爽と車から降りて来たのはアニア・ボルフさん。ステーションワゴンの後ろには二匹の愛犬が。アニアさんが愛犬と向かったのはアニアさんが働いている会社。犬と一緒に会社に出勤です。会社に着いたらまず口輪、ちょっと窮屈ですがオフィスでのエチケット。ドイツでは今「犬は同僚」と言うキャンペーンが盛り上がっています。家で留守番させるくらいなら犬と一緒に働こうという動きなんです。でも社長、会社に犬を連れてくるなんてよく許しましたね。「全然問題ありませんよ、むしろ喜んでいるくらいです。此のビルの他の会社でも犬を連れてくる人はいますよ。」アニアさんの職場は工業デザインのコンサルタント会社、一日中パソコンとのにらめっこ、肩のこる仕事です。あら社長さん何をするのです。ドッグフードをばら撒いて、宝探しゲーム。社内の空気が一気に和みます。これにはアニアさんの同僚もほっと一息。「犬がいることで職場の雰囲気が良くなりました。リラックス出来るので発想の転換にのなって助かっています。」
お昼休み、社長とアニアさんが連れだってレストランへ。もちろん二匹の犬も一緒。当然ですがレストランも犬はフリーパス、二匹の席はこちら。此処で食事が終わるのをジート待ちます。そんな愛犬を話のたねに食事が盛り上がる事もよくあるとか。「犬のいる生活はとても素晴らしいと思います。愛らしいパートナーである事はもちろんですけど、犬がいるお蔭でいろんな人との繋がりが出来るんです。」動物が保護される様になって200年、社会の一員として認められる様になった犬は人と人を繋ぐ役割を果たしています。
私もそうですね、宝と散歩をしていると。今までお話もしていなかった犬を散歩しているご近所の方とお話しする様になったり。通りすがりの方とお話しをする様になりました。宝のお蔭で暖かい人との触れ合いを楽しんでいます。
ペットが社会の一員として生きる街ベルリン。しかしそんなベルリンにも幸せに生きられない犬はいます。こちらは皮膚病にかかってしまった犬。飼い主は病院に連れて行く事もせず、病気が全身に広がってしまったのです。ドイツにも責任感の薄い飼い主はいます。酷いめにあっているペットを放っておけない。その為に動物を保護する施設が至るところにあります。動物の家、ティアハイム。ここは1901年創立のティアハイム・ベルリンです。ヨーロッパ最大規模の施設です。広さは16ヘクタールの敷地に犬だけではなく猫、鳥、爬虫類など様々なペットが保護されています。ご覧の様にたっぷりしたスペースが与えられしかも個室、床暖房までついているそうです。病気の犬は常勤の獣医の治療を受け、それぞれにあった薬が与えられます。人に噛みついたり、懐かないなど行動に問題がある犬は専門のトレーナーが付ききりで躾直します。病気や怪我のリハビリには専用のマシーンも。スタッフの多くがボランティア。年間5億円以上かかる運営費のほとんどは市民や企業からんの寄付で運営されています。ティアハイムにはもう一つ大切な役割が、治療を終え元気になったペットを新しい飼い主に引き合わせる事です。犬の年齢、種類、ティアハイムに来る事になった経緯が履歴書に書かれています。マーフィーという此の犬は6歳「自分勝手、ルールを学ぶ必要あり」と欠点も正直に書かれています。訪れた人はこの履歴書を参考に自分にあった犬を探します。
素晴らしい施設ですね。又、けして殺処分する事なく命を全うするまで保護を続けると言う事に感銘を覚えます。日本にもティアハイムの様な施設が出来たら素晴らしいと思います。
ティアハイムから引き取られたペットはその後、人生をかえる事が出来たのか。三か月前犬を引き取ったというカップルの家を訪ねました。名前はカーヤ(12才)、飼い主に捨てられてティアハイムで保護された年老いた犬です。音楽学校に通うヨーナスさんとカロリーネさん。犬が大好きなカロリーネさんはある日ティアハイムのホームページで偶然カーヤの写真を見つけました。カーヤは12才、高齢だったので引き取っても良いかどうかヨーナスさんに相談しました。「歳とった犬は引き取り手が少ないと聞いていたのでなんとかしたいと思って相談しました。」「ティアハイムで最後を迎えるなんてありえない、そう思って賛成しました。」ところがカーヤは重い病気を患っていました。「カーヤは乳がんだったんです。手術にはすごくお金がかかります、それが嫌で前の飼い主は捨てたんだと思います。」「僕達もそんなお金は持ってなけど、それで捨てるなんて考えられない。引き取りたいと言ったら、ティアハイムが費用を負担してくれました。手術は成功して無事に治りました。」「病気も高齢である事も分かった上で引き取ったんです。残された時間を出来るだけ楽しく過ごせる様にしてあげたい。」そんな二人が見守る中カーヤは命の危険のある手術を見事に乗り越えました。「カーヤは私達に特別な物をもたらしてくれたと思います。私達の生活にたくさんの愛情を運んで来てくれました。」授業で忙しい二人には若くて、元気な犬は手にあまる、そう考えた事がカーヤを選んだ理由でした。供に生きるペットは年齢や血統で選ぶのではない。自分達のライフスタイルにあった相手を選ぶ事で、犬も人間も幸せになる。此の街はそう教えています。
かって日本にも犬と人間の築いた絆の物語がありました。中犬ハチ公。亡き主人を迎えに毎日駅にやってくる健気な姿は人々の心を揺さぶりました。駅員さんや地域の人々にたいそう可愛がられたハチ、当時は贅沢品っだった牛肉をハチの為に用意した人までいたそうです。今、日本で殺処分される犬や猫は年間20万匹以上。ペットと人間が支え合いながら供に生きる、そんな社会を築くヒントがドイツにはありました。
200年もの間に完成した動物愛護精神、日本ではまだまだ先の話の様ですが。ドイツの様に飼い主がペットに対する義務を果たして行けば、犬にもっと自由が与えられますし、殺処分などという恐ろしい事態から守る事が出来ると思います、殺処分0の日を目指して・・・
地球イチバン 引用