2012年06月

2012年06月08日

一誠堂美術館

昨日は玄関に飾る雑貨を見つけに自由が丘まで行って来ました。

ローラ アッシュレーを見た後、久し振りに一誠堂美術館に寄りました。小さいながらもなかなか鑑賞することの出来ないドーム、ガレの作品を一人占めにして鑑賞する事の出来る魅力的な美術館です。私は中でもドームの繊細な作品が大好きです。

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菫文花器  ドーム

私の大好きな菫を文様にした素晴らしい作品。入口に展示されていますから、美術館に入らずとも鑑賞する事が出来ます。

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白鳥と水景文花器  ドーム

本当に繊細な文様です。ランプも展示されています、こんなに素敵なランプを家に飾りたいと思います、

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薔薇文香水瓶  ドーム

とても可愛らしい作品です。いつまでも鑑賞していたくなります。

素晴らしいアール・ヌーヴォーの作品を鑑賞すると、何時も諏訪の北澤美術館を訪れたくなります。

素敵な作品を鑑賞した後、喫茶室でウィンナーコーヒーをいただきました。

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喫茶室はミュシャのリトグラフが壁一面に飾られ、クラッシック音楽が静かに流れています。とても心満たされる一時を過ごせます。


一休みした後、又、雑貨を探しに街を歩き始めました。あるお店で私の目をくぎずけにしたのは可愛い雑貨では無くお漬け物の本でした。

おつけもの

「うちのおつけもの」 中をみてみると沢山のお着け物の作り方が書かれています。塩漬け、白菜漬け、みそ漬け、しょうゆ漬け、粕漬け、甘酢漬け、ピクルス、ぬか漬け、らっきょう漬け、青梅のシロップ漬け、梅酢漬け、梅干し、たくあん などなどなかなかの内容でしたので、直ぐに買いました。今が旬の新しょうが、さっそく甘酢漬けを作ってみようと思います。


街をゆっくり歩いていると何時も新しい発見のある街、自由が丘は魅力に満ちています。







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2012年06月06日

セイロンライティアの寄せ植え

今日は肌寒い一日ですね。六月に入り蒸し暑い日が続いていましたから、ほっとできる陽気です。セイロンライティアを見つけましたので、早速、寄せ植えを作りました。

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一番奥に純白の花の美しいセイロンライティアを植え込み、淡い紫のアゲラタム アーティスト アルトデルフトを植え込み、変わったお花のコンロンカを植え込みました。後はワィアープラントを植え込んであります。

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セイロンライティアの純白の花、コンロンカの黄色いお花、花言葉は神話、花言葉に相応しく神秘的なお花です。

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アゲランタム 淡い紫色がとても綺麗。季節がら紫色のがく紫陽花を目にしますが、色合いが似ています。

爽やかな雰囲気の寄せ植えとなりました。






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2012年06月01日

ボストン美術館 日本美術の至宝 展

先週、東京国立博物館 平成館で開催されている 「ボストン美術館 日本美術の至宝」展に行って来ました。

平日にも拘わらず多くの人が訪れ、入場まで20分待ちの状態でした。展覧会までの5年間を準備期間として修復作業が行われて来た作品でしたので、状態もとてもよく見応えのあるものとなっていました。

展覧会は
プロローグ コレクションの始まり
第一章 仏のかたち 神のすがた
第二章 海を渡った二大絵巻
第三章 静寂と輝きーー中世水墨画と初期狩野派
第四章 華ひらく近世絵画
第五章 奇才 曽我䔥白
第六章 アメリカ人を魅了した日本のわざーー刀剣と染織
に分けて展示されていました。


プロローグ コレクションのはじまり

ボストン美術館草創期の日本美術コレクションは、明治十年代に相次いで来日したアーネスト・フランシス・フェノロサと、ウィリアム・スタージス・ビゲローらボストニアンによって形成される。来日中の彼らは、日本の古美術を調査・研究する一方で、美術品の収集も精力的に行った。そのコレクションは、八世紀の仏画から中世、近世、そして明治期の画家たちに至る絵画や、浮世絵、仏像、刀剣や染織など、幅広い時代とジャンルを網羅している。フェノロサは帰国後にボストン美術館日本美術部長に、ベゲローは理事に就任し、その膨大なコレクションが美術館に収められることとなった。
次いで、フェノロサに薫陶を受けた岡倉天心は、明治三十七年にボストン美術館に着任した後、中国・日本美術部長として、東洋美術の収集の拡大に尽力した。
フェノロサ、ビゲロー、天心ーー彼らによって築かれたコレクションを礎として、海外では随一といわれるボストン美術館の日本美術コレクションがはじまった。


第一章 仏のかたち 神のすがた

ボストン美術館の仏画・仏像のコレクションは、欧米圏の中でも非常に質の高いものとして著名である垂迹画を含む仏教絵画は、ビゲローコレクション,フェノロサ・ウェルドコレクションを中心とした、奈良時代から明治時代にいたるまでの二百六十件三百二十六点、仏像・神像は美術館の後援者からの寄贈品やビゲローコレクションを中心とした、飛鳥時代から明治時代までの八十四件九十七点で構成されている。また両社に共通して、中国と日本の美術購入の為に特別に出資された基金で岡倉天心が購入した作品分も大きな特徴となっている。
それらの内容を見ると、日本に残っていれば国宝や重要文化財の指定をうけてしかるべき優品が多く、天心はもちろんのこと、ビゲローやフェノロサたちボストンの人々の鑑識眼のたかさに驚かされる。
本性では「法華堂根本曼荼羅図」をはじめとする仏画17点、快慶作の「弥勒菩薩立像」をはじめとする彫刻四点を紹介する。

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一字金輪像

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弥勒菩薩立像  快慶作


第二章 海を渡った二大絵巻

ボストン美術館の所蔵品においてひときわ傑出した存在なのが、遣唐使・吉備真備の活躍を、ユーモアを交えつつ活き活きと描いた「吉備大臣入唐絵巻」と濃密で計算された画面構成で平治の乱を描きだした「平治物語絵巻」である。
いずれも「看聞日記」を始めとする古記録により、天皇や公家、社寺などにより厳重に守り伝えられていたことが知られているが、幕末以降の社会情勢の激変により、他の美術品同様、美術市場へと放出されてしまう。特に「吉備大入唐絵巻」は、関東大震災や世界恐慌の影響もあってか、実に九年もの間買い手がつかずにいたという。やがて「平治物語絵巻」はフェノロサに、「吉備大臣入唐絵巻」は富田幸次郎にそれぞれ見出され、海を渡る。多くの絵画作品が切断され散逸していった中で、これら絵巻がボストン美術館に今なおまとまった形でつたえられていることは幸いであったともいえよう。

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吉備大臣入唐絵巻


第三章 静寂と輝きーー中世水墨画と初期狩野派

水墨画は鎌倉時代後期に、特に禅僧を介しての中国との交流に伴い日本に導入された。その後、室町時代前期までは、禅宗寺院に所属する禅僧画家たちが、宋、元の水墨画を規範とし日本の水墨画製作の大部分を担つた。しかし応仁の乱を契機に、水墨画の担い手は禅僧画家から狩野派を中心とする職業画家達に代わってゆく。また初期狩野派は水墨画のみならず、金地金雲と鮮やかな色彩を組み合わせた多彩な様式を展開する。
ボストン美術館所蔵の中世水墨画と初期狩野派作品のほとんどは、フェノロサとビゲローが収集したものであり、それらは1911年にボストン美術館の所蔵品となった。ここでは水墨画導入期の優品「観音図」や、禅僧画家の祥啓が宋画を範として制作した山水画の名品「山水図」など、中世の水墨画とともに、狩野派発展の基礎を築いた元信から松栄に至る初期狩野派の優品をご覧いただく。

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琵琶に栗鼠図  伝楊月筆

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百衣観音図  狩野元信筆


第四章  華ひらく近世絵画

狩野永徳をはじめ、安土桃山時代は傑出した才能をもつ画家らが次々に登場した絵画の黄金期である。狩野派、長谷川派、雲谷派、曽我派など漢画系の諸派が、スケールの大きな障屏画制作に腕を競った。その水墨表現は力強く、戦国武将らが好んだ雄雄しい覇気を感じさせる。
江戸時代になると、徳川幕府の御用絵師となった狩野探幽が、瀟洒・淡麗な新様式を確立し、画檀全体におおきな影響を及ぼした。京都にとどまった狩野派もあり、装飾性豊かな独自の画風を保持した。一方。やまと絵系の土佐派は安土桃山時代には低迷したが、土佐光起が宮廷の絵所預職に復帰し、中央での権威を回復した。また京都の町衆出身の画家では、新たな装飾美の背かを切り開いた俵屋宗達、宗達の創造を受け継ぎ、琳派の系譜を大成した尾形光琳がら活躍した。
本章は、安土桃山時代から江戸時代前期までに現れたこれら主要画派の作品をはじめ、異国趣味や享楽的な世相を反映した風俗画、そして今日では奇想の画家としてよく知られている伊藤若冲の作品などで構成される。ボストン美術館が収蔵する近代絵画の枠を通して、在外コレクションでは随一とされる質の高さを実感していただけるだろう。

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龍虎図屏風  長谷川等伯筆

二隻からなる屏風、龍と虎との間の余白に緊迫感が満ちています。何時までも鑑賞していたくなる、素晴らしい作品です。

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鸚鵡図  伊藤若冲筆

鸚鵡の羽がレースの様に透けてみえる繊細さに心惹かれました。


第五章  奇才 曽我蕭白

十万点を超える日本美術を収蔵し、「ボストンを見ずして日本美術は語れない」とまでいわれる日本美術コレクションの中で、ひときわ異彩を放っているのが曽我蕭白の作品である。
現在、ボストン美術館には、蕭白あるいはその流派によって描かれたとされる作品が四十一点含まれており、他に類を見ない蕭白コレクションを誇っている。1930年代に、東洋部のコレクションを充実させるために作品の整理交換が行われたが、それ以前、蕭白と伝承される作品の数はその倍ほどもあったという。今回展示される作品はいずれもビゲローとフェノロサによる収集作品であり、近代日本で注目を集めている蕭白の魅力をいち早く見出し、その収集に努めた二人の慧眼に驚くほかない。
蕭白は、あふれるエネルギーを画面に打ち付けたような直情的画風をもつが、そこには幻想的な空気が流れてもいる。シニカルなまなざしとやさしいユーモアが共存する不思議。奇矯な言動で知られる蕭白の、最初期から晩年の作品までが揃う。ボストン見ずして蕭白は語れない。

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雲龍図  曽我蕭白

部屋一面の襖図、龍の顔はとてもユーモラスですが、凄い迫力です。蝋燭のもとで見たら恐ろしさを感じるのではないでしょうか。

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鷹図  曽我蕭白

画面から飛び出て来そうな迫力のある鷹、力強さを感じました。

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商山四皓図屏風 曽我蕭白

大胆な描き方、仙崖の絵に通じるものを感じました。

ユーモラス、繊細、大胆、力強さ 幾つもの魅力を持つ曽我蕭白の作品にとても魅力を感じました。


第六章 アメリカ人を魅了した日本のわざーー刀剣と染織

ビゲロー、フェノロサらによるボストン美術館の日本美術コレクションは、日本の歴史体系を踏まえて網羅的に収集されたものである。こうした作品の中に工芸品もあることは興味深い。
明治時代の日本では、欧米向けの陶磁器、漆工品、金工品が大量に作られ、それらの品々は近代国家を経済的に支えていた。そして、これらの作品を制作できたのは、江戸時代までに高度な技術が培われていたからであった。
本章で紹介する刀剣や染織は、先の工芸品ほど盛んに輸出された工芸品ではない。特に武士の象徴である刀剣は、長く続いた武家政権が終わることでその存在意義が大きく揺らいでいた。しかし、刀剣や染織も日本人が育んできた高い技術によって生み出され、その点では日本工芸の高い技術力が示されているものである。
ビゲローらの工芸品収集は、彼らが工芸品を歴史や文化を語る重要な要素と考えていたことを意味する。また、日本国内では危機的状況にあった刀剣にも関心を払っていることから、彼らが日本工芸の価値を極めて客観的に評価していたことがうかがえる。

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唐織 胴箔地蝶撫子模様


どの作品も素晴らしく、一度だけで見るにはあまりある内容でした、本当に鑑賞したと言えるのには何度となく訪れなくては無理な様な思いが致します。





            図録 ボストン美術館 日本美術の至宝 引用


























crystaltakara at 17:22|PermalinkComments(0)TrackBack(0)