2012年01月

2012年01月29日

旅のチカラ   犬の幸せって何だろう・・・

子供と犬の躾はドイツ人に習え」という諺があります。今回の旅人は女優の浅田美代子さん。テレビにドラマ、最近ではバラエティー番組でも活躍しています。小さい頃から浅田さんの回りには何時も犬がいました。楽しいにつけ悲しいにつけ犬は人生のパートナーでした。10年前に母親を亡くした時2匹の犬に救われたと言います。

浅田さんはペットの保護活動にも積極的です。犬の里親探しのイベントにも参加しています。浅田さんが飼っている犬も殺処分寸前で浅田さんが保護しました。日本では行き場の無い犬の扱いに困り年間7万頭もの命を奪っています。こうした中、浅田さんは殺処分が行われていない国がある事を知りました。それがドイツです。

「殺処分ゼロと言う事を見て来たい、それをどうすれば現実化できるのか」

私も今回のテーマにとても興味を持ち此の番組を観ました。観れば観るほどドイツのシステムの素晴らしさ、飼い主としての責任の重要性を感じました。

浅田さんはドイツ ベルリンにあるティアハイムと言う動物の孤児院を訪れます。殺処分ゼロを実現する動物愛護施設です。行き場の無い犬を保護し、飼い主がみつかる迄責任を持ちます。浅田さんのベルリンの体験は人と犬の関係に新鮮なヒント満載の刺激的な旅でした。

ドイツは動物愛護先進国です。飼い主失格と判定されれば犬を取り上げられます。又平均で年間15000円の犬税も義務付けられています。愛情にともなう責任がこの国のルールです。厳しく躾られた犬が自由に歩き回っています。電車やバスなどの公共交通機関も利用出来ます。運賃は子供料金です。

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リードなしで公園を散歩する犬達

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ケージに入れなくても交通機関に乗せられる凄さ。どちらも躾の行き届いている証拠ですね。

市街地から車で1時間、ティアハイム ベルリンという飼い主を失った動物の収容施設です。飼い主として資格があると認定されれば犬は希望する一般家庭に譲られます。ティアハイムは規模の大小はありますがドイツ全土に500以上あります。施設は市民の寄付金で運営されます。110年の歴史を誇るティアハイム ベルリンは15000人の会員や遺言による寄付金が寄せられます。ティアハイムの犬は捨てられた犬です、たとえ飼い主がいても虐待など飼い主に問題があればここに送られてきます。ペット殺処分に反対の浅田さんはティアハイムの様な施設を日本に作りたいと考えています。飼い主は一年中募集しています。飼い主がみつからなくても犬の生存は最後迄保障されます。ドイツ全体のティアハイムで年間2万頭の犬が新しい飼い主に引き取られています。ドイツには犬を売るペットショップはありません。ティアハイムの様な施設かブリーダーから直接求めるのが一般的です。

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ティアハイム ベルリン

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此の様に広い所で飼育されているのですね。

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食事は毎日二食です。ティアハイム ベルリンだけでスタッフは130人。年間の運営費は寄付金で5億円を越えます。自分の犬を可愛がるだけでなく犬が人間社会に必要な大事なパートナーだと言う考え方に支えられています、それがティアハイム精神なのです。

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施設の中にある動物病院

ドイツでは犬全体の数のコントロールが犬と人間お互いの幸せと考えられています。又 施設の運営に欠かせないのがボランティアスタッフです。ペットショップが無い為ティアハイムを訪れる飼い主希望者は多い日は100人を越えます。希望者へは自宅に連れて行って相性を確かめる、いわばお試し期間が義務づけられています。

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ティアハイムにリハビリセンターと言う一角が有ります。リハビリは此処に来る迄に不幸な目にあった心に傷を持つ犬の心の治療をしています。

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浅田さんは何か手伝わせて欲しいとお願いしました。スタッフは相談の結果なんとリハビリセンターで飼われているシャーロットと言う闘犬で引きが強く歩かせるのが無理な状態の犬を預ける事にしました。どうして問題がある犬を浅田さんに預けるのか理解に苦しみ、スタッフに聞いてみました。スタッフは「自分の犬ばかりを可愛がっていてはいけない、どんな犬にも向き合う経験こそ浅田さんがティアハイム精神を学ぶ原点なのだと」答えました。

シャーロットはアメリカン・スタッフォードシャー・テリアと言う種類で1800年代改良された戦う犬、闘犬の血をひいています。強力な顎と闘争心でドイツでは危険犬種と指定されています。シャーロットは2才、2ケ月前、警察と獣医の判定で飼い主から取り上げられティアハイムにやって来ました、虐待されていたのです。落ち着きが無く、運動不足で他の犬への攻撃本能もむき出しでした。扱いの難しい犬と浅田さんの挌闘になります。シャーロットはの飼育には二つの狙いがあります。ひっつはシャーロットはが新しい飼い主を得るには人に慣れるのが条件です、一方浅田さんには自分の犬意外の得がたい時間が体験できるのです。

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相手が人間に虐待されているだけに展開がまったく読めません、浅田さんの難しいチャレンジが始まりました。犬とのお付き合いには献身的な世話がつきものです、愛犬家の浅田さんはなんなく汚れ仕事をこなしました。排泄物の処理や毎日の散歩、予防注射に水とえさ。動物の世話に国境はありません。施設に常駐するカウンセラーの事務所です。カウンセラーは犬の性格を見極め、飼い主の振舞い、考え方にアドバイスを与えています。警察と獣医によって飼い主から取り上げられたシャーロット、散歩もほとんどしていなかったとスタッフはみています。グウンドに放たれるとシャーロットが本性を表します。人間を見ると興奮し落ち着きを無くします。これまで人と接する機会がほとんど無かった様です。一瞬たりともじっとする事はありません。シャーロットは二か月かかって飼育員の言う事は聞く様にんりました。シャーロットは浅田さんの存在を無視したままです。浅田さんもようやくアクションをおこしましたがシャーロットは傍若無人の振舞いです。闘犬の血をひくシャーロットの顎は発達して、がっしりとした筋骨が特徴です、シャーロットは遊んでいる積りでも力が強く怪我をさせる事があります。お互いの警戒心でしょうか、大好きなおやつも渡せません。此の日は触れ合う事もできませんでした。

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シャーロットはまだ痩せていると言う判断でたっぷりと餌を貰います。ここに来るまでお腹一杯に餌を食べる経験が無かったのでしょうか、こうして触れ合いながら浅田さんはシャーロットの経験した悲しい過去を感じとっていました。

ベルリンの街角の風景には犬が何時でも溶け込んでいます。昼食で入ったレストラン。美味しそうな匂いにも犬達は大人しく待っています。犬は人間のパートナー、言葉だけでは無いドイツの現実です。

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浅田さんは動物愛護法の改正に強い主張を持って行動しています。殺処分をゼロにしたいと言う訴えです。現在三匹の犬と暮らしています。殺処分寸前に保護したアビー、ペットショップで買った老犬の桃太郎。桃太郎は20才です、目もほとんど見えず手厚い看護が必要です。犬と暮らせば暮らす程以前から抱いていた疑問が明らかになって来ます。

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犬にとっての幸せを探る手掛かりをベルリンのドッグスクールで確かめました。ドイツではほとんどの犬がドッグスクールに通学しています。浅田さんが見学したのは一才未満のクラス、飼い主が幼稚園児に付き添う父母のようです。校長先生が手本を見せます。子犬のうちから徹底した躾教育、さらに大切なのは飼い主の教育、犬以上に人間の自覚が試されます。校長先生の言葉です「私達の目的は躾る事で犬に最大限の自由を与える事です。」
此の言葉が私の胸に深く響きました。本当に其の通りです。躾をしておけばリード無しでの散歩も実現可能ですし、「まて」の躾が確りしていればレストランでの同席も可能です。

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スクールが終わった後、リード無しで犬達は森の中を走り回ります。犬同士の付き合い方を学ぶ、これも一つの教育なのですね。羨ましい限りです。

浅田さんはシャーロットとの付き合い方に新たなヒントを幾つも得る事が出来ました。躾も四日目になりました、浅田さんは今迄とは打って変わってシャーロットと向き合う姿勢がみえました。遊び道具を与えシャーロットと共有する世界を広げる作戦に出ました。シャーロットに変化はありませんが、浅田さんの関わろうとする気持ちが強くなっています。「躾がされて初めて犬に自由が許される」ドッグスクールの校長先生の言葉が蘇ってきます。飼育員の助言にあった様に自信を持って接しなくてはなりません。シャーロットから目線を外さなくなった浅田さん、シャーロットの動きにも変化が出て来ます。大きく動作を加え繰り返します。アイコンタクトと大きな動作を繰り返す事でようやく気持ちが通じあった様です。いつの間にか触れる様になっていました。出会ってから4日目、収穫の多い一日でした。

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ティアハイム ベルリンでは年間およそ2000頭の犬が収容され、ほぼ同じ数が新しい飼い主に貰われて行きます。一日平均で5~6頭の計算になります。何度も通い、自宅にも連れて行き相性を確かめてようやく決めます。最終的な手続きと契約書へのサインです。およそ200ユーロの手数料を支払います。上手くいかなかったらまたティアハイムに返して貰う、此のケアーも殺処分ゼロに大きく貢献しています。

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新しい飼い主に引き取られたワンちゃん。とても幸せそうに新しい家庭に貰われて行きました。

ペットショップで犬が買えないドイツはティアハイムと並ぶ供給の二本柱はブリーダーからの直接販売です。訪ねたのはベルリンでも名の知れたブリーダーです。アンドレアさんはダックスフンド専門です。犬種を絞り、深い専門知識があって初めて健康な犬が繁殖する事が出来ると言います。評判のブリーダー、アンドレアさん、子犬九匹も書いてが決まっています。ダックスフンドは穴熊の狩猟用に改良された犬、穴熊の巣に潜り込みようすい様に改良され、胴が長くなりました。アンドレアさんの部屋の壁には野生動物のはく製が飾られていました。実はアンドレアさんの趣味は夫婦揃ってのハンティングです。ハンティングのお伴が自分で繁殖させた自慢のダックスフンドという事でした。ドイツ人にとってハンティングもまた趣味の王道といわれる大切なスポーツなのです。殺処分ゼロの実践と生き物を狩る文化の共存、浅田さんは驚き、納得の出来ない物を感じた様です。

私も同じ様に感じました。生命を授ける仕事と、生き物を狩る趣味、私は自分なら共存させられないと思います。

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滞在六日目です、グラウンドにはシャーロットを一人で世話をする浅田さんの姿がありました。飼育員は此の日浅田さん一人にシャーロットを任せる事にしました。待ての合図をして離れる浅田さん、シャーロットは素直に指示に従っています。シャーロットと浅田さんの間に温かい空気が混じり始めました。闘犬シャーロットがなんとお腹をさらしました。柔らかいお腹を見せるのは完全な服従の合図です。

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犬の幸せを探るのは難しい事です。浅田さんの心に強く残った犬の姿がベルリンにありました。ホームレスと路上で暮らす犬でした。二頭の犬と暮らすサビーネさん。責任を持って育てるかわりに犬はサビーネさんを救おうとする気持ちが旺盛でした。犬の存在が人の生き方を改める、人はぎりぎりの生活から犬の養育費を捻出します。不思議な信頼感がサビーネさんと二頭の犬から漂っていました。

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いよいよ最後の日です。浅田さんはティアハイムを日本に作る夢を持って訪れました。突然始まったシャーロットとの関係を通して自分の犬と他人の犬という垣根を払う体験をつみました。シャーロットが無事に新しい飼い主に引き取られてゆく時が浅田さんの無償の汗が報われる時です。

浅田さんを通して人との付き合い方を学んだシャーロットはこの取材の一ヵ月半後リハビリセンターを出る事が出来ました、評価が上がったのです。そしてシャーロットは大都市ベルリンを離れ、地方のティアハイムに送られました。旺盛な運動量を誇るシャーロットは田舎で生きる方が幸せだという配慮からです。

シャーロットと過ごした七日間、湿っぽい別れはティアハイムには似合いません。日本からやって来た浅田さんにシャーロットが犬の魅力を存分に伝えてくれました。

良い飼い主に巡り合うと良いですね、シャーロット!!    私もその様に希望します。

此の番組を観てドイツでの犬を飼う事に関する完璧なシステムを本当に素晴らしいと思いました。リードなしで公園を自由に散歩させられたら、ケージに入れなくても電車に乗せられたら、普通のレストランに犬同伴で入れたらと思います。その為には飼い主が確りと犬の躾をしなくてはなりませんね。愛情と躾 その両方が整って初めて犬を飼う資格があるのだと思います。


年間70000頭の犬、もっと上回る数の猫達が殺処分されるのは人間の責任です。一日も早くその様な悲しい事の無い社会になる様にと心から祈ります。







                                        旅のチカラ  引用




















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2012年01月22日

欧州鉄道の旅 特別編 イースタン&オリエンタル・エクスプレス ③

夕刻、穏やかな時にびったりのここでしか味わえないカクテルがあります。ジン、ライチリキュール、パイナップルジュース、グアバジュース、アップルシロップ、氷を入れてシェイク、最後にジェリーパウダーでE&Oのロゴをかたどります。ジンとトロピカルフルーツが調和したオリエンタルな味わいのE&Oカクテル。

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太陽が地平線に消えようとする頃、今宵もレストラン・カーは賑わい始めます。フォーマルウェアーに身を包みイースタン&オリエンタル・エクスプレスで味わう最後のディナーです。

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本日のディナーはアミューズ ブッシュから

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スープはマレーシア、シンガポールの緬料理、ラクサ(海老とうずらの卵のカレースープヌードル)

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そしてメインディシュはチョイスが出来ます。此方は牛ほほ肉のバクテー風煮こみ。バクテーとはハーブを入れたマレーシアの鍋料理です。

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そしてこちらはアヤム・ルンダン・ブリヤニ 鳥肉をココナツミルクとスパイスで煮こんだ物です。

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そしてデザートはホワイトチョコのムース パッションフルーツ ソース添え

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最高級の紅茶 キャメロンハイランド産ボーティー  プチルール&キャメロンハイランド産ボーティー

そして此の日は特別な夜となりました。E&Oのスタッフ達がハッピバースディーの軽快なメロディーと供の登場。

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ディナーの後は催しもの。此の夜はマレー伝統の踊りがひろうされました。さまざまな文化が融合するマレーシアに伝わる独特なダンスです。

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列車に揺れながら触れる異国文化です。

次の停車駅クアラルンプールが近づいてきました。日付が変わる頃、列車はクアラルンプール駅に静かに停まりました。クアラルンプール駅はおよそ100年前植民地時代の1910年に完成、駅舎はクアラルンプール市内最古と言われ、ムーア風建築様式は観光名所の一つとなっています。幾多の旅行者を出迎え、見送ってきたホームは当時の面影を今に伝えています。駅の中には100年の歴史を物語る品々が所蔵された博物館があります。

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イギリスの植民地時代からゴム農園や錫の採掘で発展して来たマレーシアの首都クアラルンプール。此の町はマレー系やインド系、中華系、イスラム系など多彩な民族が共存している国際都市。多彩な文化が町に活気をもたらしています。

クアラルンプールとは濁流が一つになる場所と言う意味を持っています。その由来となった場所が旧市街にあります、それが此のモスク、ジャメモスク。ここれ市内を流れるモンマック川とクラン川が合流しています。二つの川が合わさるこの地点を指して町の名前がついたのです。

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此のクアラルンプールはシンガポール、バンコクに次ぐ東南アジア第三位の都市と呼ばれています。その近代都市を象徴するのがこちらのペトロナスツィンタワー。高さ450メートル、88階建を誇っています。

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ペトロナスツィンタワーの正面に最高級のサービスを提供するトレーダースホテル クアラルンプールがあります。このホテルの一番の魅力はペトロナスツィンタワーの夜景。タワービュールームからはその美しい姿をじっくり堪能する事ができます。571部屋あるパウダールームはアメニティーも充実。33階にあるSKy Bar、ここでもツィンタワーの夜景を楽しむ事が出来ます。又、タイニングも充実、アジアはもちろん西洋の食文化をこころゆくまで味わえます。

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クアラルンプール駅で一時間程停車した列車はいよいよ最後の目的地シンガポールへと走り出します。クアラルンプールの近代的な街並みとは対照的な原生林の中を終点、シンガポール駅をめざして走ります。イースタン&オリエンタル・エクスプレスで向かえる最後の朝食が運ばれて来ました。マレー半島に昇る朝日を見ながら味わう最後の食事。

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朝9時頃、列車はマレー半島最南端の都市ジョホールバルへさしかかります。ジョホールバルを過ぎるとシンガポールは目の前。マレーシアとシンガポールの国境にもなっているジョホール水道。この水道にまたがる全長1キロのコーズウェイブリッジを渡って行きます。此の橋を渡ると旅の最終目的地シンガポール。

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タイを出発して四日目の朝シンガポールに到着です。

今回の旅の目的地シンガポール。今や世界経済の一端をになう国となりました。メインスツリート、オーチャード通りには超高層ビルが聳え、巨大ショッピングモールが犇めいています。中国、マレーシア、インドなどさまざまな民族が暮らし、その影響を色濃く残すシンガポール。古くから交易の要所であった此の国は東西文化の交差点として栄えました、こちらはこの国最古のイスラム寺院と言われるサンタン・モスク。1824年に建築、5000人の信者を収容、其の規模はシンガポール一と言われています。

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シンガポールの新たなランドマークとして誕生したのが2010年にオープンしたホテル マリーナ ベイ・サンズ シンガポールの新たな顔としてアジアのみならず世界へそのスケールをアピールしています。

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此の旅の終着駅となるタンジョン・パガー駅。実は此の駅はシンガポール領土にありながらマレーシア鉄道の駅なのです。つまり駅舎と線路はマレーシアのもの、そこで両国の首脳会談の末、2011年をもってマレー鉄道の終着駅は国境近くの駅に移され、此の駅の閉鎖が決定。しかし1932年開業の歴史ある駅舎は今後博物館として新しいスタートをきる事になったのです。およそ80年もの年月を数えて来た歴史的価値が評価され、新たな役目を果たす事になったのです。

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イースタン&オリエンタル・エクスプレスで、マレー半島、2038キロ、三泊四日の旅もまもなくシンガポールに到着。此の旅も終りを告げようとしています。

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旅の最後は乗務員達が横一列に並び、オリエント・エクスプレスならではのスタイルで見送ります。

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タイを出発しマレーシア、シンガポールを走るイースタン&オリエンラル・エクスプレス、全長2038キロ、車窓を流れる風景に旅人達は何を思い描いたのでしようか。


イースタン&オリエンタル・エクスプレスの旅、素晴らしかったですね。ペナン島は一度は訪れてみたい所です、気スパを受けて、リラックスしたホテルライフを経験してみたいものです。




欧州鉄道の旅 特別編 イースタン&オリエンタル・エクスプレス 引用











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2012年01月21日

委託警察犬のカリンとフーガが課長に!!

委託警察犬となったトイプードルの「カリン」と「フーガ」が「子ども安心課長」と「子ども見守り課長」に就任したそうです。

http://mainichi.jp/select/wadai/news/20120112k0000m040045000c.html



可愛らしい二頭は子供達に人気との事。

子供達を守って下さいね。





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欧州鉄道の旅 特別編 イースタン&オリエンタル・エクスプレス ②

バンコク、フアランポーン駅から始まったイースタン&オリエンタル・エクスプレスの旅。太陽が登り始めた頃、列車は一つ目の停車駅ワン・ポーに到着、昨夜の優雅な一時にまどろむ中静かに朝がやって来ました。列車はゆっくり、ゆっくりとホームにすべりこんでいきます。車内にも明かりが灯り初め、いれたれのコーヒーの香りが漂う頃、豪華列車の新しい一日の始まりです。バンコクから北へ向かって走って来た列車、此処から来た道を一旦戻り南へ向かって行きます。乗客達は此の先出会う旅の喜びに思いをはせて、しばしタイの田舎の空気を味わいます。ゆっくり進むイースタン&オリエンタル・エクスプレスはいよいよ最大の見どころアルヒル桟道橋へさしかかります。クワイ川を眼科に反対側には断崖絶壁が迫ります。

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大自然の中を列車はゆっくりと進みます。アルヒル桟道橋を過ぎた頃、イースタン&オリエンタル・エクスプレスには心地よい香りが漂い始めました。担当スチュワートが暖かいクロワッサンと香り高いコーヒーを乗客一人一人の希望の時間にキャビンまで届けてくれるのです。これもまたこの列車ならではのサービス。用意されたのはコンチネンタル ブレックファースト。

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朝食の間、列車も暫し休憩、ただひたすら走る続けるだけでは無く時には自然の中で停車するのも列車の大きな特徴。ゆったりと食事の時間を過ごした後はいよいよ次の場所へと列車は走り始めます。向かう先はクワイガーマーチのタイトル曲で知られる、1952年に公開された大ヒット映画「戦場に架ける橋」その舞台になったクワイ川鉄橋。列車はクワイ川鉄橋駅に到着しました。列車を降りた乗客を待っていたのは水上に停泊した水上船。ここで船に乗り換えます。これから激動の歴史を刻んだクワイ川鉄橋をくぐります。道中ガイドが1043年完成したクワイ川鉄橋とその歴史を聞かせてくれます。

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クワイ川を下ることおよそ20分、乗客は次の目的地、泰緬鉄道博物館に向かいます。バスは風光明媚な事で知られるカンチャナブリの町を進みます。此の辺りはバンコクからほど近いこともあり今や人気の観光スポット。泰緬鉄道博物館、ここに残された遺留品の数々が歴史の悲劇を物語ります。そして博物館の隣には戦争で命を落とした連合軍兵士の墓地があります。

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歴史の足跡を辿った後、乗客はカンチャナブリ駅から再びイースタン&オリエンタル・エクスプレスに乗り込みます。乗客が全て乗り込んだ事を確認し、いよいよ次の目的地へと出発。列車は次の停車駅マレーシア、バタワースを目指します。

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ここでイースタン&オリエンタル・エクスプレスが誇る、レストラン・カーをご紹介しましょう。用意された車両は三両。それぞれに名前が付けられています。一つ目はマライヤ。壁面は寄木細工のパネルで飾られ、真鍮で出来た装飾品がアクセントになっています。

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二つ目はロザリン。アジアンテーストに統一された壁面が気品漂う佇まいを見せます。

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三つ目がサルーン。その内装は落ち着いた重厚なイメージ。漆黒のローズウッドを使用しています。

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そろそろランチタイムです。乗客はカジュアルな装いのまま午後の一時を過ごします。

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こちらが前菜 グリーンパパイヤとポメローのサラダ ホタテグラタン ライム風チリ添え

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メインはマサラ・ロールチキンとレモングラスのリゾット タイカレー風味

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そしてデザートはマンダリンオレンジのムース&ライムシャーベット

これらの料理を作っているのがレストラン・カーに併設されたキッチン。ここでは六人のシェフが腕を振います、すれ違うのがやっとな広さながら全てが機能的に作られています。

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イースタン&オリエンタル・エクスプレスの旅のもう一つの楽しみとしてで車内で開かれる催しものがあります。この日開かれたのはフルーツの講習会。東南アジアならではのフルーツを知って、楽しむ体験プログラムです。

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太陽が地平線に差し掛かるとイースタン&オリエンタル・エクスプレス最高の一時がやって来ました。人々はフォーマルウェアーに身を包んでレストラン・カーの席に着きます。

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アミューズ ブッシュ

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チーズスフレとロブスタービスク

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鴨肉のコンフィ カリフラワーのピューレと鉄板焼き風野菜の付け合わせ

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バナナアイスとライチのムースロール シナモンクラッカーのせ

アジアの大自然と細やかなサービスを味わえる豪華列車の旅、旅を提供すつスタッフも絶対の自信を持っています。

タイを出発して三日目の朝、一晩中走り続けたイースタン&オリエンタル・エクスプレスはいよいよマレーシアへ。朝もやの中次の停車駅バダワースを目指します。やがれ車窓から見える物がタイの田園風景から熱帯雨林のジャングルへと変わって行きます。アジアの空にすっかり太陽が出る頃、車内には朝を告げる香りが漂ってきました。用意された朝食はコンチネンタル ブレックファースト。朝日に照らされた風景を見ながらの朝食。朝食が終わる頃、列車はいよいよ二つ目の国マレーシアへ。

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此処はサロン・カーにあるブティック。このブティックで人気があるのはイースタン&オリエンタル・エクスプレスのテディーベアー。次に人気があるのがE&Oのエンブレムとジャングルの中を走る車体が書かれたピルケース。そして此の象があしらわれた小箱。全てイースタン&オリエンタル・エクスプレスのオリジナル。旅の思い出にブティックでしか手に入らない逸品を選ぶのも楽しい一時です。

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乗客がカジュアルな服装でテーブルにつくランチタイム。

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まず前菜は焼き立てのブリオッシュとポーチドエッグ アスパラガスのオランデーズソース添えそして香ばしく矢き当てたクリスピーベーコン

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此の日のメインはシンプルながら素材の良さを引き立てた一品 スズキの香り蒸し 玉子豆腐としいたけ添え

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マンゴスティンのパンナコッタとフレッシュフルーツのサラダ

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食後のお茶はマレーシア産の最高級茶葉ボーティー ミニャルディーズ&キャメロンハイランド産ボーティー

イースタン&オリエンタル・エクスプレスならではの午後のお楽しみ、アフタヌーンティー。三種類のお茶イングリッシュティー、アールグレイ&ダージリンティー、そして日本の緑茶が楽しめ。イースタン&オリエンタル・エクスプレスの西洋とアジアの融合したスィーツが楽しめます。

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ティータイムが終わる頃、列車はマレーシア最初の停車駅バタワースの町にさしかかります。

バタワースの駅の開業は1967年、ここでタイ国鉄とマレーシア鉄道が切り替わります。

丸一日走り続けた列車を降りここから乗客はバスに乗り換えてペナン島へ向かいます。マレー半島とペナン島との間に架かる全長12キロのペナンブリッジを渡り島へ。ペナン島は東西12キロ、南北24キロメートルに広がる島、標高830メートルのペナンヒルが雄々しい姿をみせます。

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やがてバスはペナン島の中心地ジョージタウンへ。通年マレーシアは雨が多く、此の様な雨はシャワーと呼ばれています。ここからはトライショーに乗ってジョージタウンをめぐります。

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ペナン島は1786年イギリスがマレーシアに初めて入植した地として知られています。島の至る所に生えていたビンロウ樹の実をマレー後でペナンと言い、それが島の名前になったと言われています。

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ジョージタウンは当時のイギリス国王ジョージ四世にちなんで名付けられました。その街並みは2008年に世界遺産に登録、マレーシア初の文化遺産となりました。当時ジョージタウンは東西に中継地であった為、西洋のみならず、中国、イスラム、ヒンズーの文化が融合しエキゾチックな街並みが形成されました。その歴史ある街並みを30分かけて一周。終着点であるイースタン&オリエンタル・ホテルに到着、乗客はここでしばし休憩です。

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こちらは島北部にあるバトゥ・フェリンギビーチ、ペナン島は東洋の真珠と呼ばれ、美しい海も魅力の一つです。

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此のエリアで更に贅沢な一時を過ごすなら、隣接するホテル群で一番の存在感を誇る、シャングリ・ララサヤン・レゾート&スパ ペナン。

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このホテルで一番お薦めなのが此方のスパ(気スパ)。世界に名だたるスパホテルで過ごす非日常は如何でしょうか。

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ペナン島を回った後、ここバタワース駅から再び豪華列車の旅にもどります。次の停車駅は首都クアラルンプール、387キロの旅の始まりです。

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欧州鉄道の旅 特別編 イースタン&オリエンタル・エクスプレス 引用


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2012年01月19日

欧州鉄道の旅 特別編 イースタン&オリエンタル・エクスプレス ①

アジアの神秘に迫る イースタン&オリエンタル・エクスプレス ~マレー半島縦断2038キロの旅~

今回は1933年からアジアで運行しているイースタン&オリエンタル・エクスプレス、タイ・バンコクからマレージア・バダワースへの旅をご案内します。

100年以上の歴史を誇るオリエント・エクスプレス。イギリスを走る豪華列車のパイオニアとなったブリティッシュ・プルマン。地球上で二番目に標高が高い場所を走る、美しい大自然を楽しむ南米ペルーのハイラム・ビンガム。歴史あるヨーロッパ各国を巡る、アガサ・クリスティーの小説にも登場するベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレス。そして今回ご紹介するアジアを走るイースタン・オリエンタル・エクスプレス。タイ・バンコクを出発してマレーシアのペナン島を経由して、そして首都クアラルンプールを通り、シンガポール迄、運行距離2038キロ、三泊四日の豪華列車の旅。オープンエアーの展望車ではアジアの国々の風を肌で感じられます。そしてレストラン・カーで洗練された料理に舌鼓。さらにバー・カーでは生演奏とカクテルを楽しみながら極上の一時を体験できるマレー半島を縦断する動く宮殿の旅をご一緒にお楽しみ下さい。

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旅の出発点となる頬笑みの国、タイ。首都バンコクは年々めざましい発展を遂げ、東南アジア有数の近代都市へと変貌しています。およそ900万人の人々が暮らすバンコクは高層ビルが立ち並ぶ一方タイ随一の大河チャオプラーヤ川が流れる自然豊かな町です。

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市内には3000以上の仏教寺院が点在しています。バンコクは近代文化と歴史が共存するアジア有数の都市なのです。

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こちらは市民の生活を支える朝市(トンブリー)。何時も沢山の食材や家庭料理が並び、人々の笑顔で溢れています。朝市はいたる所でひらかれており、人々には欠かせない場所となっているのです。

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バンコク市内のほぼ中央にあるフアランポーン駅。此の駅は1910年に建設されて以来タイの市民に親しまれて来たバンコク最大かつ最古の鉄道ターミナル。此のドーム形の駅舎はドイツのフランクフルト駅をモデルにデザインされました。独特の趣を見せるこの駅は毎日、数多くの利用客が行きかいます。プラットホームは一番線から12番線まであり、ここからタイ国内はもとよりお隣の国マレーシアへと続く国際線も発着しています。いよいよイースタン&オリエンタル・エクスプレスの旅が始まります。イースタン&オリエンタル・エクスプレスのチェックカウンターはフアロンポーン駅の喧騒から離れてプラットホーム12番線の奥にあります。まずは外のカウンターで荷物を預けます。荷物を預けたらラウンジの中へ、いよいよチェックインです。このカウンターではベジタリアンや食事の好みを自由にオーダー可能、オリエント・エクスプレスならではのサービスです。

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E&Oのトレードマークと言えばマレーを象徴する黄金の虎のエンブレム、力と勇気を表す伝統的なシンボルと言われています。プラットホームに全19両の動く宮殿が姿を現しました。イースタン&オリエンタル・エクスプレスはロンドン、パリ、ベニスを走るVSOEの姉妹列車として1993年に運行を開始しました。車両の特徴はこのオープンエアーの展望車、360度景色と空気、移りゆく風を感じられる極上の展望台がここにあるのです。此の車両は1972年の日本製、もともとはニュージーランドを走っていた物をオリエント・エクスプレスが買い取り、改装して使用されています。

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此方が僅か二部屋しかないプレジデンシャル・スィート。そこは列車の中とは思えない、まったくの別世界。客室の内装は桜とマホガニーの寄木細工で飾られています。VSOEで内装を担当した同じスタッフが手懸けました。
此方はアメニティーも充実したパウダールーム、正に動く宮殿。これから始まる三泊四日の快適な旅が約束されています。

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もちろん三両あるレストラン・カーにも此の列車ならではの職人の手が施されています。

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パノラマの視界を楽しめる様に窓が拡張され数々の装飾品がパリから取り寄せられました。グラスもお皿も專用設計、全てオリジナルの品を使っています。

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計18両ある客車を牽引するのが此のジーゼル機関車、運行はタイ国鉄とマレーシア鉄道が分担。それぞれの地で異なる車両が使われています。

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間もなく出発時間、スチュワードがタイの伝統的挨拶で乗客一人一人を出迎えます。いよいよ最高の列車旅行の始まりです。太陽が地平線に沈む頃イースタン&オリエンタル・エクスプレスはバンコク、フアランポーン駅をゆっくり走り出しました。

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バンコクを出発したイースタン&オリエンタル・エクスプレス、車内に乗り込むと担当スチュワードが客室を案内します。此方は38室あるプルマント・キャビン。此の列車の特徴は全車冷房完備、こちらのスイッチで快適な温度調整ができます。

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列車が動き出した後しばし走るホテルでの一時。

夜になり乗客はレストラン・カーへ集います。夕食にはドレス コードがあり、男性はジャケットにタイ、女性は思い思いのドレスに身を包んでのディナータイム。至福の時が流れます。イースタン&オリエンタル・エクスプレスで出される料理は新鮮な季節の素材を用いてアジアとヨーロッパのテーストを程良くマッチィングさせた独創的な物。

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フォアグラのタルトとパイナップルのチャツネ バルサミコソース添え

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本日のスープはカプチーノ風トムヤムクン

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メインディシュは仔羊のランプ肉アジアンスパイスソース 野菜のフリカッセとスタッフドピーマンのせ

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デザートはタイで人気のカノムクロックとココナッツアイス ガンッシュ添え

どの品も豪華列車の旅の思い出。

乗客がディナーを楽しんでいる頃、客室はスチュワードが丹念なベッドメーク。限られた空間を上手く利用し快適なベッドルームと姿を変えて行きます。細部に至るまできめ細やかな仕事が施された客室。部屋に戻ると直ぐにイースタン&オリエンタル・エクスプレスならではの心遣いを感じることでしょう。これはジャスミンで作ったタイ伝統の花飾り「フアンマーライ」。お供えやお守りにしたり、冠婚葬祭で感謝の気持ちを示すプレゼントとして使われています。

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空に星が輝く頃バー・カーからはピアノの音色が聴こえて来ました。ピアニストが奏でる曲に耳をかたむけて過ごすのは如何でしょうか。列車のゆれを感じながら味わう極上の一杯、バー・カーに終わりはありません。展望車にもバーラウンジがあります、コロニアル様式で建てられたベランダでアジアの夜風に当たりながら列車の夜がゆっくり過ぎて行きます。イースタン&オリエンタル・エクスプレスの旅はまだ始まったばかり。



欧州鉄道の旅 特別編 イースタン&オリエンタル・エクスプレス 引用


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crystaltakara at 22:55|PermalinkComments(0)TrackBack(0)